電気蒸気アイロンの種類
工業用アイロンの変遷の中で、電気蒸気アイロンは大きく2つの方式に分けられます。
それは「ボイラーを使用しないタイプ」と「ボイラーから蒸気を供給するタイプ」です。
まずは、ボイラーを使用しない電気蒸気アイロンについて見ていきます。
ボイラーを使用しないタイプには、アイロン本体に水タンクを内蔵する「ドリップ式」と、本体の外に設けた水タンクから給水する「滴下式」があります。
ドリップ式アイロンは、内部の水を高温部分に少しずつ落として蒸発させ、蒸気を発生させる仕組みです。
家庭用スチームアイロンの多くがこの方式で、手軽に扱える点が特徴です。一方で、蒸気量が限られるため長時間の連続使用には向かず、水垢による詰まりや温度低下といった課題もあります。そのため、工業用途での使用は限定的です。
これに対して滴下式アイロンは、水タンクを外部に設け、ホースを通じて水を供給する方式です。タンクを高所に設置して落差で送る方法と、ポンプで送る方法があり、いずれもドリップ式に比べて長時間の作業が可能で、より多くの蒸気を得ることができます。主にリフォームや家内縫製など、小規模な現場で使用されてきました。

次に、ボイラーから蒸気を供給する電気蒸気アイロンです。
この方式では、アイロン本体を電気で加熱しながら、ボイラーで発生させた蒸気をホースでアイロン釜内に供給し、蒸気を噴出する仕組みになっています。安定して大量の蒸気を供給できるため、長時間の連続作業に適しており、仕上がりの品質も安定します。

こうした特長から、ボイラー式の電気蒸気アイロンは、工業用アイロンの基本となっています。 安定した蒸気供給が求められる現場では、欠かせない方式といえます。